アトピーと私 1

久々に全身にアトピーが出た。

まず痒い、たまらなく痒い、そして「なんで?なんでまた出るの?」という思いが頭の中でこだまする。

ここ最近は手が酷くなりつつあったが、4日くらい前から足に出始め、腕や背中と拡がった。

もともとこの1~2年は顔や首、手には慢性的に出ていたけれど、まあ自分で気にしなければ我慢できる程度だったのに、ナゼ今ここに来て酷くなったんだろう?

昨晩あまりにも落ち込んで、廃人モードになった私に、相方のやましんから言われた。

「アトピーに負けるな。ホントに酷かった時を思い出せよ。まだ飯も食えるし、演奏だって出来るだろ!!」

そして、目覚めた。

そうだった。

これじゃ以前の私に後戻りじゃないか。

カユミと見た目の悪さと、理由がわからないための恐怖で心の中は一杯になってしまった。

マイナスは見方を変えればプラスになる。

アトピーも利用すべし!!

恐怖がすべての敵、病気の元。

そんな訳で、私とアトピーについて客観視するために書いてみることにした。

私とアトピーの付き合いは長い。

幼稚園に行っていた時にはすでに膝の裏側や肘の内側に慢性的に出ていて、だんだん歳とともに範囲が変わっていった。

中学の頃は背中によく出て、風呂上りに母に薬を塗ってもらっていた。父が医者だったために当時特効薬として脚光を浴びたステロイドは、手に入りやすくかなり使用したと思う。

20代のオランダ留学中が一番調子よくて、日本に帰ってからまた出てしまった。

その後今まで出なかった顔や首に出るようになって、心からアトピーを憎み恨むようになった。

顔が痒いのはかなり辛い。かきむしったらその後見られない顔になるからグッと我慢する、するともの凄いストレスになって一段とカユミに敏感になり気が狂いそうになる。

オランダから帰ってしばらくして、オーケストラの仕事も入るようになりもの凄く忙しかった日々が一段落した12月終わりに、生まれて初めて単純性ヘルペスが顔面一杯に出た。

これ、ほんとに恐いんです。顔が全面お岩さん状態で、自分の顔が怖かった。

その後は疲れると顔にヘルペスが出るので、ヘルペスが出ることに常に恐怖だった。

この「恐怖」って奴が、実際のヘルペスよりもクセモノなんだけど、当時はそんなことわからなかった。

でも年月とともに出ても軽い症状になり、あまり気にならなくなった。

今から9年前に私が反抗しつつも実は心身ともに頼りまくっていた母が癌で亡くなり、怒涛の日々が始まった。私は一人っ子でその後を追うように父が亡くなるまでの看病、父の病院の後始末、残された母方の祖父母のサポート、そして今は5年生で頼もしくなった娘も当時は1歳数ヶ月と、これまで不自由なく生きてきたツケのように一気に降りかかってきた。

そして娘が5歳の時だっただろうか?ステロイドが全く効かない日がやってきた。

今と同じく全身がアトピーで、痒くて見た目も酷くて、マリンバアンサンブルで仕事の時にドレスを着るのが苦痛で、どうしてもアトピーを撲滅したくなった。

この時に試したのが、ホメオパシー。

(つづく)

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