カラダとココロについて~感謝と共に

加島祥造さんの 「求めない」 という ちょっと変わったサイズの本があります。
いつ買ったのかも覚えていないのですが、どうやら2007年のよう。
ずっと本棚に置きっ放しになっていました。
先日待ち時間に読むのに何か無いかな?、と探していて手に取ったのですが、今の私にとって沁み入るように入ってくる言葉に、電車の中でも病院の待合室でもなんだか涙が出そうになってしまいます。

悲しい小説とかでは無くて、詩なのです。

作者はもともと英米文学の翻訳や著作をされていたのですが、70歳でタオイズムに出会ってから信州に独居し、詩作、著作の他に墨彩画の製作もされているそうです。

彼の 「求めない」 という意味は、

人間は ”求めてしまう” 存在 であることを肯定した上で、求めないですむものは求めない。
「頭」 だけで求めると、求めすぎてしまう。
「体」 は 「頭」 に振り回されているけれど、実は本当に必要なことをよくわかっている。
だから ちょっと「頭」 で求めるのを止めて 「体」 の声をきいてごらん・・・。

今こうして巻頭にある 「はじめに」 に書いてあることを簡潔に表現しようとしていたら、 そのメッセージがいつのまにか私のカラダの先生 アトリエ・ドミノ の先生方からのメッセージに摩り替わっていました。

ああ、同じことだったんだ。

(「アトリエ・ドミノ」については前回や以前のブログに詳細があります。カテゴリーで検索してください。)

一昨年の11月からカラダの不調で通い始めた「アトリエ・ドミノ」。約一年かけて、カラダの一番基になる骨、足腰、体幹、首、頭、背中や肩、腕から手先まで。
その時々の不自由さ、具合の悪さに応じて、それがカラダからの訴えと受け止めて、様々なワークやエクササイズを施していただきました。
昨年秋に、随分カラダが変わってきたと実感し始めた頃、再び11月に私自身の転機がありました。
きっかけは家族のことだったのですが、結局巡り巡って自分自身と向き合わねばならなくなり、カラダだけではなく ”心” についても 見たくない認めたくない部分も含めて見直しが始まりました。

もともと考えるのが好きで何かが解ると喜びを感じる性格なので、一歩間違えると頭でっかちになりがちな私です。
だからこそカラダの存在を忘れてしまい、いつも身体はガチガチで演奏する時も心が緊張したと同時に身体も緊張して、演奏はヘロヘロ・・・、なんてことがよくありました。

ココロとカラダを繋げることを望んだ時に始めたのが、原キョウコさんの 「ダンスセラピーワークショップ」

最初に行ったのが2010年の秋だったと思います。それまでカラダを6年近く大変厳しいヨガに通って、どうしても自分には合わないとストップした後に辿り着きました。
原さんはメンタルクリニックなどでもダンスセラピーをされていてメンタルに関しても学んでいるので、私が問題に直面すると的確に助言してくれます。
今回ぶつかった壁に対して、 ”アダルトチルドレン” や ”インナーチャイルド” について調べてみるといい、とアドバイスを頂きました。
その時ご一緒したダンスセラピーの参加者の女性から、斉藤 学氏の著作 「家族という名の孤独」 を教えていただき、早速この本と、同じ著者による 「自分のために生きていけるということ」~寂しくて、退屈な人たちへ の2冊を購入しました。

このような本を読むと、自分はどう考えても恵まれた家に育ち、愛されて育ったから自分は違うのでは・・・、と思ってしまうのですが、今回は発見がありました。
どんなに恵まれた環境に育っても、何かが足りなかったり何かが過剰だったりすることで、人は生き辛い方向に向かってしまうのだと解りました。

私は決して自分が不幸だとは思っている訳ではありません。ただ、時々 「生き辛い」 と感じてしまうことがあって、不思議だったのです。何回も同じことを繰り返して、もうこんな思いはしたくないってわかっているのに、同じようなことを繰り返してしまう。
その原因は、「自分はダメだ。」 と思ってしまうことでした。
そのことに気がついたのは20歳の頃で、当時に比べれば少しずつではあるけれども進化してきたと思います。
でも、まだ同じようなことにぶつかってしまう。
演奏する時に、必要以上に緊張してしまったり、自信を持っていることも周りに向かってアピール出来なかったり。

そしてココロとカラダが密接に繋がっていて、肩こりやら頭痛に見舞われる。
子供の頃からのアトピーも、実はこのような過剰なストレスが酷くしている気がしてなりません。

ここに来て、人生恐らく半分をとっくに過ぎている今、もうこれ以上自分が辛いことを背中に背負って生きていくのがホトホト嫌になりました。
カラダやココロの不具合は、「そんな余計な荷物はもう捨てようよ!!」 と、本当の自分が話しかけているように感じます。

取り留めなく思うままにここまで一気に書きました。
別にこのようなことを書きたいと思って書き始めたわけではないのですが・・・。
最後まで読んでいただき、本当に有難うございました。
何を宣言するわけでもありませんが、もっともっとシンプルに自分らしくいられたらと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です