新たな展開~声とカラダと太鼓

2月2日に終了したライブ『まぼろしペイガンズ』に向けて、大変興味深いカラダと声のレッスンをしてくださったアトリエ・ドミノのレッスンしついて、詳しく書きたいと思います。

昨年11月に初参加した時は、ダルブッカという中近東の太鼓に初挑戦でした。

今回は前任者の やぎちさとさん の後を引き継ぐべく、歌にも挑戦するという大きな課題がありました。

演奏しながら歌をうたうのは、2011年にガジュマル・アンサンブルと親指ピアノのサカキマンゴーさんとの共演および録音で少しだけですが経験しました。

今回はまだ慣れない太鼓を叩きながら独りでメインボーカルとして歌わねばならない曲もあり、しかも英語の歌詞という課題はかなり不安でした。

もともと歌うのは好きだけど、歌詞がある歌はなんだか覚えるのが難しくて人前で歌うのはちょっと恥ずかしいし、即興で自由に声を使うカタチが一番向いていると思っています。

英語はもともととても苦手だったのですが、オランダ留学時代は英語で話さねばならず(オランダ語はもっと難題だった)、オランダ人が教えてくれたようなものでした。

まずダルブッカを叩く時点で、左手を変にひねって使った為に手首を傷めかけ、やぎさんにご指導していただいてちょっとコツがわかってきました。でも手首はよくなったのですが、今度は楽器を構えること自体が下手で楽器がズレ落ちて、それを支えるために変な姿勢をして肩とか首がとてもカチカチになってしまいました。

これはまずいというので、いつもお世話になっている私のカラダの先生であるアトリエ・ドミノのお二人に相談しました。

ここから思いがけない学びの世界が展開しました!!

まず楽器を支えるカラダの使い方。
膝の上に載せて叩くために微妙な角度を作らねばならず、左足をいつも踵を上げていて腰が痛くなっていたのですが、足台を使って無理をしないようにということで。ギター用の足台を使用。
そして抱えているカラダの内側(胸やお腹)ではなく、外側(背中)を使っているように意識すること。
叩いている手も、手のひらではなく手の甲を使っていると意識すること。
この時点で、楽器を構えるのがグッと楽になりました。

楽器を演奏したり歌を歌うための、カラダ作り。

基本的に椅子に座って「オシリ歩き」と呼んでいる坐骨を使って椅子の上を前後移動する動き。
これは何をするにもカラダをいい状態に使う、基本の動きです。

ピラティスのワークで横になって、片足の踵に紐をかけて呼吸を使って膝の先のみを動かす。
これがなかなか解らないし、難しい。
膝から先だけを動かしているつもりなのに、腿から動いていると先生に指摘される。
この動きか~!!、と解ると出来るけど、一人だと解らなかったと思われる不思議な動き。

仰向けになって膝を両手で抱えて、その手を両側に開くワーク。これも自分でやると手の位置がよく解らなくて、先生に指導してもらって正しい開き具合が解った。その時足とアタマがそれぞれ引っ張り合うように意識する。
この時のカラダのバランスを覚えて、ダルブッカを抱えた時に応用する。

ブリッジだけど呼吸とともに背中が上がっている状態で声を出して背中に響かせるようにする。
声が変わる。いつもよりもカラダの多くの部分に響いているみたいで、背中が凄く意識できる。

ここで使うピラティスのワークは私が学んだヨガととても似ているけれど、もっと軽い動きで無理が無い。ヨガの感覚でやると、先生に「そこまで頑張らないで」とよく言われました。

ここまでは鴨下先生が担当してくださり、歌を歌うこと、英語を発音するためのワークを平手先生が指導してくださった。

顔や口を使うためのワーク

舌をベーッと前、斜め、上下、いろいろな方向に伸ばす。舌を歯の前面で口をつむってグルグル回す。右回り左回り。

顎をグルグル動かしたり、下顎を両手で支えて固定し、上顎を目の動きとともにパコ~っと開けたり閉めたりする。

唇をしごく。手を使うのでなく、上下の唇を重ねて内側から歯で挟むようにする。

これをしてから、英語の単語を聞いて、発音を真似する。
特に唇を引き寄せたりする動きの音、sh、ch、t、p、j、w、などの音を重点的に練習。

こんなエクササイズやワークをして、実際に太鼓を叩きながら歌ってみる。そんなレッスンを2月2日にあったライブの直前までひと月続けた結果は、カラダに無理が無かったこと、緊張したけれどけっこう冷静でいられたことなど、大変助けられました。

英語を話す時にカラダのどのあたりを使うのか、ドイツ語だったらとか日本語だったりとか、その国の言葉やその音と生活環境や文化などの関係、それはそれは面白いお話を沢山伺いました。

声とカラダについて広く深く探求されたお二人ならではの、超特別レッスンでした。

興味があったら、アトリエ・ドミノのHPを覗いて見てください。

http://dominowork.jimdo.com/

まぼろしペイガンズのサイト

http://maboroshipaganz.com/

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